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西表島マングローブツアーのタイプ・特徴から探す
西表島とは?
西表島は、沖縄本島から南西に約130kmに位置する、八重山諸島に属する島です。沖縄県内で沖縄本島に次ぐ大きさで、手つかずの自然が残る、まさに秘境の島と言えるでしょう。
島の面積の90%以上が亜熱帯の原生林に覆われており、その緑豊かなジャングルには、大小40もの川が流れ、マングローブ林が息をのむほどに広がっています。日本一のマングローブの群生地としても知られており、その規模の大きさは圧倒的です。西表島には、このマングローブ川に、数十を超える滝が点在しているのも魅力の一つ。まさに、大自然を満喫できる冒険の島なんです!
そもそもマングローブとは?
マングローブは、海水と淡水が混ざり合う汽水域に生育する植物の総称で、熱帯や亜熱帯地域に多く見られます。独特の生態系を持つマングローブは、陸と海の境界線とも言える場所を形成し、多種多様な生物の生息地を提供しています。
西表島のマングローブ林は、その規模の大きさで知られており、なんと日本全体の4分の1を占めるほど広大です。さらに、日本で見られる7種類のマングローブ全てが西表島で見られるという、まさにマングローブの宝庫と言えるでしょう。
マングローブの特徴
マングローブは、淡水と海水が混ざり合う汽水域に生育する木の総称です。環境に適応するため、様々な特徴を持っています。例えば、根の形が違っていたり、海水から水分を吸収し、葉から塩分を排出したりするなど、驚くべき能力を持つ木々なのです。
西表島のマングローブの種類
マングローブの木々 | 特徴 |
メヒルギ | サキシマオウノキなどで見られる板状の分厚い根が特徴 |
オヒルギ | 英語のVの逆の形をした根が特徴的。緑色の葉が塩分を輩出するために黄色くなり葉を海面に落とすのも魅力的 |
ヤエヤマヒルギ | タコの足のような支柱根が特徴的なマングローブの木 |
ハマザクロ | 根が空に向かって生えているマングローブ |
ヒルギダマシ | マングローブの湿地帯や干潟でよく見かける木 |
ヒルギモドキ | 日本最大級のヒルギモドキの群落が由布島でみれます |
ニッパヤシ | 写真映えするほど巨大な葉の木。八重山より南にしか生息しないといわれています |
西表島は、日本国内で最も多くの種類のマングローブを観察できる場所として知られています。淡水と海水が混ざり合う環境に適応するため、マングローブの木々は、塩分を排出する方法や根の形など、様々な特徴を持っています。それぞれのマングローブの特徴を見比べて、西表島の豊かな自然を存分に楽しんでみてはいかがでしょうか。
メヒルギ
メヒルギは寒さに最も強いマングローブで、日本で一番広く生育しています。別名はリュウキュウコウガイ(沖縄のかんざし)です。樹高は、中木~低木と小さめです。マングローブ林の水路沿いに生育し、海水より汽水を好みます。
オヒルギ
オヒルギはマングローブ林の内陸で最も広くみられるマングローブです。人の膝を曲げたような個性的な根を地上に張りめぐらせる姿が雄々しいことから和名がつけられました。別名をアカバナヒルギと呼ばれますが、赤いのは花弁の外側で、花弁は白色です。
ヤエヤマヒルギ
出典:なきじん海辺の自然学校
ヤエヤマヒルギは、沖縄県八重山地方で多くみられることから和名がつけられました。ヤエヤマヒルギは波風に耐えられるように、支柱根というタコの足のような根を地面に伸ばす個性的な形をしています。マングローブの代表のような樹形です。マングローブ林の海側に生育します。
ハマザクロ(別名マヤプシキ)
出典:西表島の自然
ハマザクロは、ザクロのような果実をつけ、夜間に白い花が咲きます。国内のマングローブの中では、最も南に分布しており、八重山諸島の一部で見られる種類です。マングローブ林の最も海側に生育します。
ヒルギダマシ
出典:西表島のマングローブ
ヒルギダマシは、亜熱帯では樹高が小さく、5ミリほどの黄色い花が咲きます。マングローブ林の海側、海水の影響が強い環境に生育し、マングローブの中で耐塩性が最も強い種類です。ヒルギのように塩分に強いことから和名がつけられました。
ヒルギモドキ
出典:西表島のマングローブ
ヒルギモドキは、多肉質の葉をつけ、1センチほどの白い花が咲きます。ヒルギに似ていることから和名がつけられました。泥よりも砂地にかけて定着することが多く、マングローブ林の陸側に生育します。
ニッパヤシ
ニッパヤシは、マングローブ林に生育するヤシ科の植物で、幹がなく泥の中に根茎があり、地面から葉だけが出ています。日本では西表島と内離島だけで見られる希少種です。マングローブ林陸側の、塩分濃度が薄く淡水に近い場所を好んで生育します。
西表島のマングローブ林に行くときの服装
マングローブが生育している場所は水辺なので、濡れてもいいように化繊素材でできた速乾性のある服装で行きましょう。
春や夏は濡れてもいい服装の下に水着などを着用し、秋や冬は濡れても寒くないような服装、ラッシュガードやウェダーなどの防水服を着用するのがおすすめです。
西表島のマングローブで出会える生き物
マングローブの生き物 | 特徴 |
ヤエヤマヒルギシジミ | 日本最大のシジミ。貝殻はとても大きいのでビーチコーミングなどで見かけます |
オカヤドカリ | 夜行性のヤドカリ。ナイトツアーなどで見ることができます |
ミナミコメツキガニ | マングローブ湿地帯で見かける小さなカニ。大群で移動する姿は圧巻です |
ミナミトビハゼ | マングローブ湿地帯を飛び跳ねるハゼ |
日本最大級の固有種を有する西表島には様々な種類の生き物がいます。今回はその中でもマングローブで出会える人気の生き物をご紹介。
ヤエヤマヒルギシジミ
出典:自然と環境に想うこと
ヤエヤマヒルギの根元の泥の中に生息しています。一般的なシジミは1センチ程ですが、10センチを超える日本で最も大きなシジミです。食べることはできますが、しっかり泥抜きをしないといけないです。
オカヤドカリ
熱帯から温帯地域の海岸付近で陸生するヤドカリで、国の天然記念物に指定されています。基本的に夜行性です。
ミナミコメツキガニ
1センチ程の小さな青いカニです。マングローブの海側の泥地などに生息しています。集団行動する習性があり、前歩きで移動します。
ミナミトビハゼ
海側のマングローブの汽水域に生息しています。魚ですが、海岸付近の陸上で過ごす時間が長く、胸ヒレではい歩くほか、尾ヒレで飛び跳ねて移動します。
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日本一の亜熱帯原生林を有する西表島の生き物
西表島の人気マングローブスポット
マングローブスポット | 特徴 |
クーラ川 | 海からスタートしてクーラの滝へとつながるマングローブ川 |
ヒナイ川 | 大人気ピナイサーラの滝へ向かうマングローブ川 |
西田川 | 横幅の広い滝へとつながる川。ヒナイ川とも合流します |
浦内川 | 遊覧船等が開催されている横幅の広いマングローブ川 |
仲間川 | 日本最大級の大きさを持つマングローブ川 |
大見謝川 | キャニオニングが大人気の清流スポット |
前良川 | お子様でもカヌーを楽しめる穏やかなマングローブ川 |
西表島には大中小40を超えるマングローブ川があります。今回はツアー等でも利用される人気のマングローブ川をご紹介!
クーラ川
上原港から車で15分、クーラの滝で知られるクーラ川の下流にオヒルギとヤエヤマヒルギが群生しています。
海から入ってマングローブ川をクルーズし、トレッキングでクーラの滝へ到着します。小さなお子様でも楽しめるスポットなので、子連れのご家族に人気のマングローブスポットです。
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ヒナイ川
上流のピナイサーラの滝へ繋がるヒナイ川。上原港から車で約10分、広大な船浦湾の干潟から、ピナイサーラの滝つぼまでオヒルギ、メヒルギ、ヤエヤマヒルギが密集しています。マングローブ川だけでなく、日本最大の落差を持つピナイサーラの滝も見ることができます。
⇒ピナイサーラの滝の詳細はこちら
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西田川(さんがら)
ヒナイ川の支流から行くサンガラの滝。こちらは西表島の中でも秘境のマングローブ川となっています。上原港から車で10分で行け、船浦湾の東側を流れる下流域にオヒルギ、メヒルギ、ヤエヤマヒルギが生育しています。
⇒西田川(サンガラ)の滝の詳細はこちら
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浦内川
上原港から車で10分、長さ19.4kmの沖縄県最長のマングローブ川です。トゥドゥマリ浜から川の両サイドにオヒルギ、メヒルギ、ヤエヤマヒルギ、ヒルギダマシ、ヒルギモドキが群生しています。
浦内川では遊覧船が運航しており、多くの観光客が雄大なマングローブ川の景色を楽しみに訪れます。
⇒浦内川の詳細はこちら
仲間川
仲間川の河口が大原港です。マングローブの流域面積日本一を誇る仲間川には、オヒルギ、メヒルギ、ヒルギダマシ、ヒルギモドキ、ヤエヤマヒルギ、マヤプシキが生育しています。
⇒仲間川の詳細はこちら
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大見謝川(オオミジャ)
上原港から車で15分、大見謝川沿いにある、大見謝ロードパークという遊歩道付近にオヒルギが群落しています。キャニオニングスポットとしても人気で、マングローブ川の清流を下っていきます。
⇒大見謝の滝(オオミジャの滝)の詳細はこちら
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前良川(マイラ)
大原港から車で15分、河口から中流の川の両サイドにオヒルギ、メヒルギ、ヤエヤマヒルギ、ヒルギダマシ、ヤマプキシが生育しています。
小さなお子様が行っても楽しめるマングローブスポットなので、ご家族で旅行の場合はマイラ川を楽しんでみるのもいいですね。
⇒マイラ川(前良川)の詳細はこちら
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西表島でマングローブを満喫できるツアー8選
【西表島】定番人気のマングローブカヌー&トレッキング&滝つぼ水遊び-半日コース-
世界自然遺産登録候補地である西表島のマングローブ林の迫力ある景色の中でカヌーを漕ぎ、大自然を間近で体験できます。
比較的平坦な道のりなので、小さなお子様からご年配の方まで楽しめます。落差5メートルのクーラの滝で滝遊びも楽しめる半日のツアーです。
午前中にクーラの滝へ行き、午後は水牛車に乗って由布島へ行くお得な1日ツアーもあります♪
【西表島】SUP/カヌークルーズ&ウミガメと泳ぐバラス島シュノーケリング
西表島の壮大なマングローブジャングルと美しい海を一日で満喫できるプランです。
午前中は、抜群の美しさを誇るシュノーケリング行います。天然の水族館のように美しい海の中で熱帯魚たちを観察しましょう!
午後からはマングローブ川をカヌーで上り、トレッキングをしてクーラの滝を目指します。クーラの滝では水遊びや滝に打たれて、西表島の大自然を思う存分楽しんでくださいね。
【西表島】ピナイサーラの滝上カヌー&トレッキング-1日コース-
西表島を代表する落差54メートル「ピナイサーラの滝」の頂上までカヌーとジャングルトレッキングで向かうコースです。
ランチを滝つぼで食べ、午後から滝の上へトレッキングします。滝上から眺める西表島のスーパーグリーンは絶景です。ツアーに参加すれば、ホテルまでの送迎がついているのも嬉しいポイントです。
【西表島】秘境の滝「サンガラの滝」マングローブカヌーツアー-1日コース-(ir-094)
西田川のマングローブ林をカヤックでクルーズし、トレッキングで幅が30メートルあるサンガラの滝へ向かうコースです。
サンガラはマングローブ川の中でも秘境地のスポットです。サンガラの滝では滝裏へ入ったり、滝つぼへ飛び込むなど思う存分滝つぼ遊びが楽しめます。
【西表島】ワクワク・ドキドキの夜のマングローブカヌー体験
亜熱帯のジャングルを流れる夜の川をカヌーを漕いで進む夜間限定のツアーです。街灯のない暗闇のマングローブ林で、夜にしか出会えないヤシガニなどの生き物を観察できます。夜空には満天の星空とオオコウモリが飛び交う光景は非日常感たっぷりのワクワク・ドキドキを楽しめます。
【西表島】【人気No.1】マングローブクルーズ&滝遊び&鍾乳洞ケイビング&”奇跡の島”バラス島上陸-1日コース-
5つのアクティビティを1日で遊ぶ人気のプランです。
西表島のマングローブ林をSUPやカヌーでクルーズし、トレッキングで滝つぼへ向かいます。神秘的な鍾乳洞探検の後は、サンゴの欠片だけでできた「奇跡の島」バラス島に上陸します。あまり時間がなく、石垣島から日帰りの方に特に人気のツアーです。
【西表島】西表島の秘境地!ナーラの滝カヤック&トレッキング-1日コース-
シーカヤックで、仲良川のマングローブ林をクルーズします。そのあと、階段状に水が流れ落ちる姿と広くて深い滝つぼが魅力の「幻の滝」ナーラの滝へトレッキングで向かうコースです。
おわり
今回はマングローブの種類、スポット、楽しみ方をご紹介しました。秘境の島、西表島で日本最大級のマングローブと出会い、あなた好みの楽しみかたを見つけてください。
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